百華百彩・想い人
2月の毎週金・土曜日の夜に開催されている「百華百彩」
真冬のお祭は山鹿地域に住まれている実行委員会によって開催されている。
「どんな想いで?」
祭を支えている人たちの「想い」を聞いてみた。
山鹿の豊前街道沿い、11月の後半より九日町(ここのかまち)商店街の方々が中心となり百華百彩の準備が粛々と行われてきた。
九日町商店街は、皆さんがお店を開けなければいけない為、作業は平日朝7時〜10時くらいまで毎日行われる。
ひどい雨の時は中止、寒くてもみんなで作業、無理なことは極力言わない、出来ることから。
励ましあって、続けてきたお祭だ。
メンバーの平均年齢は50歳くらい。それでも、今年で17回目を迎える祭は地域の人の協力によって行われている。
「なぜ冬の寒い時期にお祭を?」
山鹿の夏は「灯籠まつり」がある、冬の風物詩というのはあまり無いのが現状だった。
商店街も疲弊していく中、何か新しいことは出来ないかと考えた祭だ。
数名から始まった祭はいつしかカメラマンやカップルが来る山鹿の冬の静かな風物詩へと成長した。
山鹿地域の山に入って竹を切り、色を塗り、各町内のお店の前に竹を置いていく。私も取材したが簡単なようだけど、大変な労力。
時には怪我をし、風邪になったりもして頑張ってきた17年。ご苦労様です
もう一つの団体で中心となっているのが「山鹿温泉観光協会事業部会」である。
夜の八千代座では、灯籠踊りや山鹿太鼓が演奏され、山鹿ならではの「おもてなし」が秀逸に演出してある。
崇城大学の研究室の協力や、山鹿小学校・三玉小学校の版画の展示、チケットの販売を始め運営の方を取り持っている。
それでも同事業部会の人数は決して多くはない。
仕事が忙しい人もいるから、来れる人だけでするのが会のスタンス。百華百彩後は必ず皆で呑みに行く。
「今日もこれから行くんですよ」反省会がてら街を賑やかし赤提灯。
九日町商店街で長年祭を支えてきた「梅や」の梅崎さんは、八千代座前で同祭を見てほくそ笑む。実行委員会で、身体を張ってきたから達成感もあるのだろう。
「たくさんの人が来てくれたら嬉しいよね」
商売もだけど山鹿に来てくれる人が多くなるのが嬉しいそう。
同じく八千代座前で商売をしている横手さんは山鹿の酒を呑みながら、今後のことも話してくれた。横には百華百彩の中心人物「海越屋」の井上さんも
「山鹿は若い人も入って来にくい現状がある、僕たちもいつまで出来るか分からないんだよ。百華百彩は地域振興の為にしているとも言える、17年もしているから辞められなくなったけどね」笑ってらっしゃるけど、大変な感じは伝わってくる。
若い人が何故入ってきにくいんですか?
「祭自体、みんな真剣だからね。労力もかかるし。上手く伝えたい気持ちはあるんだけども」
それでも、横手さんは今後は企業などのPRの場もあったら面白いとも言われていた。
「札幌雪祭りのようなさ、感じになると楽しいよね」
百華百彩は、本年はゴスペルがあったり、演奏があったり、意欲のある人が関わる祭のあるべき姿のように見える。